高校進学の節目に

今回の主役の彼と初めて会ったのは小学校から中学進学への節目の時でした。

すらっと背が高くて、一緒に立っていると本当にこれから中学生?と思うほど大人っぽく感じますが、笑顔からはやっぱり少年のあどけなさが感じられるそんな年頃。
この時は妹さんも節目のときだったので、二人の卒業式が終わったあとに馴染みの場所で撮影させていただきました。
小学校の入学や卒業で写真撮影する場合は、式での慣れない時間で緊張もしますので自宅近くや遊び慣れた場所での撮影だとお子様もリラックスできる場合が多いです。

あれから3年。
身長は見上げるほど大きく、表情もずいぶん大人っぽく感じます。
妹さんも弟くんも3年前に比べて随分大きくなりましたね。
こうやって改めて写真が並ぶと成長したんだなぁ〜ってしみじみ思います。

家族揃って1枚。
でもどうしても写真が嫌な弟くん。
撮影現場に行くまでは誰よりも楽しそうで、カメラにもピース連発だったのに現場に着いた途端写真拒否モード突入!この年頃のお子様だと”あるある”なので大人たちは冷静というかその様子にむしろニコニコ。(何を隠そう私もこういう雰囲気にほっこりするタイプなので”きたー!”ってなります。笑)
断固たるその態度にもご家族の皆さんが”仕方ないなぁ…笑”と和やかに受け入れてくださることで、その出来事も未来では”あの時はね…笑”といい思い出になってくれます。

3年前は卒業式の日に撮影しましたが、岩手の卒業式シーズンはまだ桜も梅も咲く前。ということで今回は梅がほころび始めた入学式の日に撮影させていただきました。
卒入学のお写真を外で撮る場合、晴れ着や家族が集まれる日程も限られるのでどうしても日取りが難しいところですよね。もし春らしい雰囲気のなかでの写真をご希望の場合は入学式の頃に撮影したり、学生服でも構わないという場合は満開の桜の頃まで待って撮影というのも有りだと思います。その場合には途中で制服から私服に着替えて、もう見ることのできなくなるランドセル姿を思い出に残しておくという撮影の流れも人気です。

おじいちゃんおばあちゃんも嬉しそう。
そして弟くん!さっきの拒絶が嘘のように楽しそう!

にこやかな表情も、真剣な表情も。

撮影で彼と向き合っていると、3年前とは違って撮られることに対しての意識が変わってきているように感じました。大人はどうしてもお子さんの笑顔を残したいと思いますが、本人にとっては無理に笑わされるのも自分でないようで嫌、と思うかもしれません。カメラマンの都合だけでなく彼の話を聞きながら撮影をしたいなと感じました。

私の写真は彼がイメージする自分に近づけたかな。
本当の気持ちは聞いてみなければ分かりません。
それでもカメラを間に一対一で向き合った時間は、一人の大人とカメラマンの対話だったように思っています。

学校が始まってもう数ヶ月が経ちました。
新しい環境には慣れましたか。
どのような毎日を過ごしていますか。
勉強に部活にと忙しい毎日を過ごしているのでしょうか。
自分を大切にして、どうか素敵な学校生活を送ってくださいね。
そしてご両親も新たな生活リズムが日常になった頃でしょうか。
改めておめでとうございます。
そしてご一緒させていただきありがとうございました。

写真・文:齊藤 宙